わしが教えたる!父と娘の中学受験

塾に行くと遊んでくるだけになるに違いない小学5年生(2019年受験)の長女とけ(愛称)に,何を思い立ったか受験指導を始めて没入している父と娘の記録

才妃と勝負&講義

 昨日は全統があり(何でこんな時期にこんなモン受けさせるのか分かりませんが),昼からはご近所一の才妃(御三家でも合格可能性は80%)がお勉強しに来てくれました。

 社会の公民分野の4科のまとめをやってしまおう。塾の宿題やからな。

 で,負けん気の強い才妃,「大人なんだから」と,一単元30秒のハンデをよこせという。

 「いや,キミ達は現役の受験生なんやからむしろわしにハンデをよこすべきであろう」との真っ当と思える反論は受け入れられず。

 才妃,ばりばり書く。

 とけちんも負けずと,書こうとする。

 で,同時に書き終わるなどすると,才妃,「正確性勝負だから」などと言い出す。

 いいですとも,いいですとも。正確性な。わし,一つも間違ってるところがあるとは思わへんし。

 時間にあせる余り,たまに才妃,記述式が雑になっちゃう。

 二院制採用の理由について,審議を慎重にするため,とだけ書いとる。

 あかんで,あかんで。思い出せ思い出せ。

 選挙区の決め方の違いを。一票の格差問題における(違憲とする基準を衆議院参議院で異ならせる)最高裁判所の判断の違いの理由を。その辺りを理解したら,地方議会が一院制を採っている理由にも見当がついてくるやろう。

 で,地方自治社会保障,財政に入ると,才妃もとけちんも分からないところが多くなってきて意気消沈してしまいまして,それなら予シリ見ながらやってもええぞ,覚えれば済むことなんやからな,と申しましたら,いや,さっさと講義をしたまえ,何のためにそこにおるねんおっさん,的な要望により,上記単元の総復習講義を致しました。

 地方自治は,憲法にいう「地方自治の本旨」に基づいて行う。要するに「自治」というんやから,直接的に住民ができることが多くなるわな。首長選挙,直接請求権(住民投票)。住民投票は法的拘束力のないものもあってややこしいけど,こっちのタイプこそ,国と地方の先鋭な対立が見えてくるな。基地やら原発やら,要らんモンをいらんという住民投票が多いな。要らんゆうても押しつけられるのが,地方自治の限界やな。

 条例には,法律に反しない限りという留保が付いとる。法律より厳しい罰則を付けたり,法律の規定がないことを規制したりする条例が許されるかどうかは個別の判断になるで。法律がなぜその行為にそのような罰則を付けているのか,なぜ法律はその行為を規制していないのかと,条例を定める必要性,条例の内容を全部まとめて比べてみて,「法律の範囲内」かどうかを考えるんやな。琵琶湖でアオコの被害が多いからリンを含む洗剤を禁止する。京都の景観を守るために派手な色の使用を制限する。いずれも法律に規制はなく,憲法で保障された財産権を制限することになるから慎重に考えなあかんけど,地方自治というものはその地方に応じてきめ細かい規則を作ることもその内容やからな。ずばっとこれはOKというのではなくて,いろんな事情を総合的に見て考えるというのが公民では特に大事やな。

 社会保障は,少子高齢化社会と切り離して考えたらあかんぞ。歳出の一番は社会保障関係費やで。さらに強制的に保険制度にも参加させられる。大きなお世話やけどな。年金保険なんか特に。一方で規制緩和や民営化で「小さな政府」を目指すのならば,社会保障制度を抜本的に見直すべきやと,わしは思うねんけどな。(と,わしは大学の期末試験で論じて,不可をもらったけどな・・・)

 少子化問題と関連づけて,男女共同参画社会についても考えとき。女子校は上位校になればなるほど,男女の実質的平等を問題意識として正しく持っているかを問うてくるで。

 歳出では,社会保障関係費に次いで国債費が大きい。4分の1は借金の返済や。ごめんな,キミら,おっちゃんらの代わりに借金返しといてな。すまんね。おっと,5%の防衛費も注目しとかなあかんな。戦力を保持しないという憲法とこの数字の離れっぷり。いろんな考えがあるところやけど,色々学んで,自分なりの考え方をきちんと持っておかなあかんぞ。

 累進課税,消費税。これも,何が「公平」か,大いに議論するべきところや。才能がある人が努力してもたーくさん税金を取られてしまうということになれば,才能ある人が努力するという動機を奪うことになりかねず,これは社会的な損失やな。他方で,税金を支払う力(担税力というねんけどな)に応じて税率を変えるというのは,むしろ公平とも思える。これも,兼ね合いやな。消費税は,3000円のお米を買ったらみんな240円払わんとあかん。これが公平か,そうでないかも議論があるわな。普段の食料品とか生活必需品に一律に税金をかけるというのは,お金のない人にとっては,酷なことになりかねへん。一方で,お金を持っている人はたくさん買い物をするやろうから,消費税というのは公平だという考えもあるやろう。これも,兼ね合いやな。

 さすが才妃,ちゃんとノートに取る。

 とけちん,才妃に合わせたちょっぱやの講義にはなかなかついてこれなかったけど,「借金は次の世代に任せる」という無責任な(わしらの世代はいう資格ないけど)発言をし,いや,まぁ,議論には正しく参加できとる。

 そやそや。なじみのない言葉や概念が出てくるけど,そうやって何度も聞いて書いてりゃ,そのうち常識になるで。常識になったら,なかなか忘れへんで。

 そんじゃ,またなー!