なんとなく,もどかしい説明になっているように思われる,この分野。
電力=電圧×電流
というのを習うのに,電圧がなんなのかちゃんと説明してくれていない。
そして,
電流=電圧÷抵抗というのを,正面から教えてくれない。
(設問前提との比較)の電流を求める時に,豆電球分の乾電池,なんて教わるのに。
この不都合が最も出ていると見えたのが,ワット数の異なる電球を直列つなぎした時の明るさについて。並列であれば電圧が同じだから,電力÷電圧で電流も具体的数値を出して説明してくれているんだけど,直列の時の明るさの違いは,うー,なんか,言いよどんでいる感じ(予習シリーズ6年上43頁)。
小学校の学習範囲ではないからですね。でも,きっと,みんな,知っている。
ということで,とけちんにも時間をかければ分かるように,ちょっと整理してみました。
電流:流れている電気の量
電圧:電気を送り出す力
抵抗:電流を通りにくくする度合い
電力:電流が流れることで発光したり発熱したりする電気の働き
抵抗は,電熱線の長さに比例し,断面積に反比例する(長い方が流れにくく,太い方が流れやすい)。→抵抗=長さ÷断面積
家庭用の電気配線はいろいろな電気製品を使えるように,並列になっている。電圧は100V。乾電池(直流)と異なり,電気が行ったり来たりする(交流)。
電流(A)=電圧(V)÷抵抗(R)(オームの法則)
この式から電流は加えた電圧に比例し、抵抗に反比例することが分かる。電圧、電流、抵抗のうち2つが判明していれば残りの1つも計算で簡単に求めることができる。
電流(A)=電圧(V)÷抵抗(R)なので,
電圧(V)=抵抗(R)×電流(A)
抵抗(R)=電圧(V)÷電流(A)
で,電力との関係は,
電力(W)=電圧(V)×電流(A)(絶対覚える)
なので,上の,電流(A)=電圧(V)÷抵抗(R)と組み合わせて,
電力(W)=電圧(V)×電流(A)=抵抗(R)×電流(A)×電流(A)
電力(W)=電圧(V)×電流(A)=電圧(V)×電圧(V)÷抵抗(R)
電熱線を直列つなぎにした時,発熱量は抵抗に比例する。
電熱線を並列つなぎにした時,発熱量は抵抗に反比例する。
というのは,これらを当てはめて計算していけば,具体的な数字として分かる。
抵抗の数値を与えられていれば電力は計算すれば求められるが,出題される問題では,抵抗の具体的数字は与えられず,基準となる抵抗の長さや断面積が与えられることが多いから,基準となる発熱量と比較して比で計算する。断面積をN倍にし,長さをN倍にしたら,抵抗は変わらないわけ。
直列での計算をさせないという縛りから,問題はだいたい並列のが出る。
電球はW数が多いほど並列(家庭使用)では明るい→W数が大きいほど抵抗が少ない。
直列では,通る電流が同じなので,W数が大きいほど暗くなる。
よっしゃ,これを横に置きながら,電流と発熱,マスターしよっけ!
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